博士の愛した数式、先週末文庫本で読んだ。
終始ほのぼのとした雰囲気の物語である。
特に大きな山もなく谷もなく。
博士の記憶は80分しか持たない。
メディアで映画の予告編が流れているのを観るため
文庫本の中の博士がどうしても寺尾聰になってしまう。
映像から来る先入観はこんなものなんだろう。
大学時代に個人指導塾でバイトをしていたが
そこの塾長の記憶は確か5分くらいしか持たなかった。
記憶を失った人間でも昔の記憶は昨日の出来事であるかのように
鮮明に思い出せるようだ。
自分の一番よき時代の記憶が脳に焼きついているのだろう。
>写真
で、今日映画を観て来た。
「大切な人に優しくしてあげたくなるそんな映画でした」
とメッセージボードに書かれていた。
あらかじめ断っておくと、
原作を読んでから映画を観ようと思っている方は
原作と映画は別の話であると思っておいたほうが良いかもしれない。
博士の雰囲気が原作とは違い元気な人という感じであったが、
まぁそれはそれでありだなと思う。
原作の主人公は私であり、映画の主人公は僕である。
ロケは長野県で行われていたようで自然の描写が美しかった。
配役が結構良かったと思う。
寺尾聰の優しくもとぼけた演技は味があってよかったし
浅丘ルリ子も役柄、物悲しい雰囲気をかもし出していた。
深津絵里、前から好きな女優であるが
ひたむきで一生懸命な姿が心に残る。
あと、次に博士の家政婦になったおばさんが
ものすごく役にはまっていた。
おばさんは必見である(笑)
P.S エンドロールに出る「浅丘ルリ子ヘアー」も気になる。